渡渉の幌尻岳~戸蔦別岳

日時:07/09~07/11
ルート:とよぬか山荘~幌尻山荘~幌尻岳~戸蔦別岳~幌尻山荘~とよぬか山荘

◆日 時:平成29年7月9日(日)-12日(水)
◆メンバー: L:くま、レイ、RYO
◆行程:
●7/9(日) (歩程 約4時間20分(休憩含む))
羽田空港6:50…新千歳空港8:20/(ガス買出)…レンタカー9:10/30…(昼食    等買出)…とよぬか山荘11:30/12:00…(シャトルバス)…第2ゲート12:50/3:00-北海道電力取水施設15:00-(渡渉)-幌尻山荘17:20 (宿泊)
●7/10(月) (歩程 約11時間10分(休憩含む))
幌尻山荘4:20-命の水6:15/30-幌尻岳(2052m)8:30/50-戸蔦別岳(1959m)11:30/50-分岐12:20-渡渉地点14:30-(沢遊び0:30)-幌尻山荘15:30 (宿泊)
●7/11(火) (歩程 約4時間15分)
幌尻山荘6:00-(渡渉)-北海道電力取水施設8:15-第2ゲート10:15/11:00…(シャトルバス)…とよぬか山荘12:00…(レンタカー)…(昼食等)…温泉15:00 (宿泊)
●7/12(水) (歩程 無し)
温泉…(レンタカー)…新千歳空港…成田空港

【宿泊】 幌尻山荘 TEL:01457-3-3838 (平取山岳会)
【管轄警察署】 北海道警察本部 地域企画課 TEL:011-251-0110 (内線 3524、3525)
【装備】 雨具、シュラフ、マット、沢靴、防寒具、着替え、ヘッドランプ、ストック、スパッツ、カラビナ、スリング、補助ロープ、食器、テルモス、水、日焼け止め、ロールペーパー、携帯トイレ、携帯電話、地図、計画書、筆記具、保険証
共同装備 = くま:ツェルト、ザイル、コッヘル、ガス(北海道で購入)
【食料】  7/9:昼・夜、7/10:朝・昼・夜、7/11:朝、予備食:3食  の計9食   行動食、非常食、嗜好品

◆【報告】 <くま>
●7/9 (晴れ)
新千歳空港2階のスノーショップでガスカートリッジを2個購入、その後レンタカー会社へ迎え車両の連絡をするが、迎えに思ったより時間がかかった。迎え車両の待ち合わせ場所は空港1階を出て一番左に交番があり、その先のブルーの番号札1~10の場所を指定される。レンタカーの手続きを済ませ、途中のコンビニで食料等の買い出しを行い、とよぬか山荘に到着。ちなみにとよぬか山荘にもガスカートリッジの販売があった。
装備の確認を行いシャトルバスに乗り込む。12時発はシャトルバス最後の便であるが乗車したのは我々3名のみ。

第2ゲートには休憩用プレハブ、トイレと山からの水も出ていた。
電力取水施設までは林道歩き。この日は北海道でも暑く風も無いためなるべく日影を選んで歩くが辛い。ようやく取水施設に着くとそこから先は登山道となる。しばらく沢の右岸側を歩くといよいよ渡渉地点に出る。沢靴に履き替え沢に入ると、林道歩きで火照った脚が沢水で冷やされ今までの辛さが全て消え爽快に。

水も透きとおっており時には岩魚であろうか魚の姿も見える。水量は多めなのだろうか深いところでは太もも当たりまでのところもあった。何度も渡渉を繰り返し山荘が見えると最後の渡渉で小屋に到着。

皆さん小屋前のブルーシート等で食事をしている。小屋にはシュラフ等以外は入れられず、ザック等は小屋の床下に入れるようになっている。小屋前広場には山からの水が蛇口から豊富に流れており、食事にはこの水を使用する。我々も山水を使用し夕食の準備と運んで来たビールで乾杯。格別である。がっ、なんと小屋にもビールが700円/350mlで売られていた。管理人が居るとはいえビールが、それも嬉しいことに冷たいビールがあった。周りの登山者から1周する登山道情報などを聞きながら夕食。寝る場所は1階と2階があり、管理人から1階を指定された。事前予報ではあまり天気が良くなさそうだったためキャンセルが多かったのか小屋はそれほど混んでいなかった。トイレは小屋内1階と外にある。毛布1枚を敷いてマットにシュラフで寝るがこの日は暑くて足はシュラフから出して寝た。

●7/10 (晴れ)
外のブルーシートで朝食を済ませ幌尻岳に向け出発。登山者1名が先に出発したが、あとは我々のみ。小屋に泊まった他の登山者の中にはこれから天候が段々下り坂になるという情報から昨日のうちに幌尻岳を登った人もいたようだ。そのため幌尻岳はほぼ我々の貸し切り状態となった。
風も無く本日の登山も非常に暑い。樹林帯を登り命の水場に到着。水場は少し雪渓が残る斜面を少し下ったところに岩コケから滴り落ちていた。冷たい水にひと時の清涼感を得てまた登りだす。少し登ると樹林帯を抜け、目の前には所々雪渓が残るカールと幌尻岳が現れる。

そこからは気持ち良い稜線歩きと所々に花の群落を楽しみながら登る。新冠コースとの合流を過ぎると間もなく幌尻岳山頂。到着早々はガスにより景色が見られなかったが、しばらくするとガスもとれ360度の素晴らしい景色が現れる。やはり本州とは少し違った山並みであり北海道の山も良いなぁ~と改めて感じさせた。
我々は幌尻岳ピストンではなく、1周するためそこから戸蔦別岳へ向かう。幌尻から先の登山道両側には驚くほどびっしりの花畑でワイワイ言いながらの写真撮影。

また戸蔦別岳手前には雪渓が残る七ツ沼カール、稜線から見るとこれがまた素晴らしい景色。北海道の山は良いね~とまたまた思った。
しかし、いったん下る付近からハイマツの花粉と松ヤニに苦しめられる。松ヤニでズボンは黒くなり、大きいところでは身長以上のハイマツで掻き分けながら歩くところもある。戸蔦別岳山頂も大展望。戸蔦別岳から先は地層が変わるのか岩が赤茶けた色になった。また、花の種類も今までと違ったものが多く出てくるようになった。
分岐から幌尻山荘へ向かうが、標識に山荘への名前は載ってなく、下りを示す標識もない(北戸蔦別方面―幌尻岳方面のみ)。下る方向にわずかに道がわかるだけなのでGPSで一応確認した。この下りはすごく急で、登りに使ったら大変だろうと思われる。
暑い中の登山も沢までだと頑張り、ようやく沢へ到着。沢靴に履き替え、冷たい沢の水で顔を洗うと気持ち良い。沢を何度か通り、あまりの気持ち良さから小屋手前の沢で沢遊びを行った。
幌尻山荘に到着し、予定通り無事1周出来たことからビールで乾杯。ほぼ同時にツアー(15名ほど)が到着したが、小屋はそれほど混まなくゆったりだった。昨日と同じく暑い夜だった。

●7/11 (曇り)
夜中に少し雨が降ったようでブルーシートは濡れていた。本日は下山するだけなのでゆっくり起きる。ツアー客と同じころに朝食を済ませ(ツアーは夕朝食ともアルファー米)、我々は最後に山荘を出発。
沢靴で登ってきた沢を戻る。やはり水の中は気持ち良い。この日は登ってくる何組かの登山者とすれ違う。渡渉最後で沢靴から登山靴に履き替え、暑い苦痛の林道歩き。
第2ゲートに到着するとバスが待っていてくれて、出発時間までエアコンの効いたバスの中で待たせてくれた。極楽。

下山後は温泉ホテルへ。
景色の良いところにある温泉でツルツルの湯でゆっくり疲れをとり、美味しい料理を食べ熟睡した。

幌尻岳は途中に本格的な渡渉をしなければならない珍しい山で(沢を通らないコースもあるが)、誘われたのと沢の楽しさを知ったので行ってみようと思い計画した。飛行機、山荘、シャトルバス、レンタカーそして予備日を込めた温泉と全て早くから予約し今回、無事予定通り行ってくることが出来ました。
北海道の避暑を期待したのですが、今回は連日猛暑で辛く、沢歩きと幌尻岳、戸蔦別岳からの展望とカール、一面の花畑に癒され楽しく山行が出来ました。
思い出に残る山がまた一つ。同行の皆さんのおかげで楽しく行って来られました。本当にありがとうございました。

 

【感想】
<レイ>
たぶん、百名山じゃなかったらこんなに大変な山には挑戦できなかったかもしれない…。
計画通りの行程を歩けて、戸蔦別岳と今でしかのお花畑を満喫でき、今回もいい山行でしたぁ~
北海道の山たちは本当にいい。

<RYO>
勢いで参加に手をあげてしまいましたが、無事に渡渉&縦走できてホッとしました。
くまさん、レイさん沢山のフォローに感謝、ありがとうございます!!
長い林道歩きのご褒美は渡渉でアイシング!
山荘からの長い樹林帯で気持ち萎えたところに素晴らしい景色とお花畑でテンションアップ!
沢遊びまでできたし、下山後は温泉と雄大な牧場ドライブに乗馬体験まで。。。
大満喫の北海道山行になりました!!

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